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あさみどり会 会報より

2014/9/30

躍動するあさみどり会

  母校宝仙学園を卒業して50年余りの歳月を重ね、会報「あさみどり」の届くのを楽しみに待ち望んでいます。今年度より、あさみどり会のご推薦もあり会長を務めさせて頂くことになりました。不束ではございますが、一生懸命に務めさせて頂きます。
 どうぞよろしくお力添えを下さいますようお願い申し上げます。 
 私は、昭和34年に卒業いたしました。宝仙寺の本堂が完成し、毎週土曜日の朝礼で上履きを履き替えて本堂に、全校生徒が集合した時代です。 
 やわらかな吸収力のある少女期の学園生活は、生涯に大きな影響をもたらせております。 
〝年々再々花相似たり、歳々年々人同じからず〟。
 人の生き方は同じ方向にばかり進むとは限りません。中学、高校時代の友人は生涯の友として大変貴重な宝物になっています。母校は常に私をてらして下さる日輪です。
 秋の風が爽やかに吹き、いよいよ収穫の季節を迎えます。学園も宝仙祭に向かって一体となり取り組んでおられます。
 あさみどり会も教室を拝借して、毎年皆様からご提供いただいたお品に加え、手造り品をバザーに出品しております。
 母校はとても明るく学生達の躍動する姿も充実しております。母校にお訪ね頂き、昔の学生時代を懐かしんで下さい。新企画を練りお待ち申し上げております。  
 あさみどり会会長就任のご挨拶に加え、宝仙祭へのお誘いを申しあげます。

  会長 菅原 千恵子

理事長先生をおたずねして

あさみどり

7月3日、菅原会長はじめ幹事3名が宝仙寺に宝仙学園理事長である冨田道生先生をおたずねして、母校についてお話を伺いました。先生の奥様にも加わっていただき、なごやかなひとときとなりました。

―理事長先生、奥様、ご機嫌よろしゅうございます。本日は大変貴重なお時間を頂戴いたしましてありがとうございます。会報を通じて、卒業生に宝仙学園のことをお話いただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 早速ですが、冨田斆純先生による創立以来受け継がれる学園の「建学の精神」についてお聞かせください。
 斆純先生の建学の精神を一言でまとめたものが「仏教精神を基調とした人間教育」です。仏教の考え方を基として、情操・道徳などを身につけさせたいという願いから創立されたのです。
 斆純先生は「人をつくる」という時に「造る」の字を使いました。この漢字は最初につくるという意味があります。大人になる前の大切な時期に人間としての基本を作り上げ、社会に出るための準備をさせる。そのために敢えて仏教を前面に出すのではなく、自然の雰囲気の中で情操などを身につけて行くように考えました。
 真言宗の宗祖である弘法大師が綜藝種智院を開いたのを模範として、学校を造ることを決意したということです。創立に際しては、宝仙寺の鐘の音が聞こえる場所で、品格を大切にする教育を行うことを重視したそうです。
―斆純先生はまた興教大師に深く尊崇の心をお持ちでした。講堂にも大師の像が安置されていますね。 講堂の興教大師は、大師誕生の地である佐賀県の誕生院に祀られている像と同じ木で彫られたものです。
―斆純先生に直接教えていただいた卒業生は、先生の思い出を今も強く持っています。私たち同窓生も、そうした先輩方のお話を知りたいと思っています。
 次に校歌の話に移らせていただきます。同窓生もこの校歌を今でも歌える者が大変多いです。それだけ校歌への思いが強いのだと思います。共学部ができて、校歌の一節「日を仰ぎ少女(おとめ)立てり」が「我等立てり」と変わりましたね。
 歌詞の変更について、北原白秋氏のご子孫に連絡を取ってお願いしたところ快諾いただき、今も校歌を歌い続けていることを喜んで下さいました。これからも大切にしていきたいと思っています。
 斆純先生がどのような歌詞にしてほしいと依頼したのか、今となってはわかりませんが、この校歌には宝仙の教えに沿った歌詞がたくさん入っています。1番の「光あれよ母の愛に」は、母の愛は仏の慈悲なりという教育目標を表現しています。2番の「深く聞けよ風に木々に」は感応、つまりすべてのものに命があることを示しています。またこれは父(前理事長冨田道斆先生)から聞いたのですが、「日を仰ぎ」の日は大日如来を表しています。大日如来は真言宗のご本尊です。こんなにも教えを示す歌詞がちりばめられていることを不思議にさえ思います。
―私たちも改めて歌詞のすばらしさを知ったように思います。先生、母校の近況をお話しいただけますか。 共学部がスタートし男子が入ってきて8年になります。最初は勝手が分かりませんでしたね。現在は男子が思いきり動けるスペースが狭いのが悩みです。幸い水泳部などはプールを利用して活動しています。全体として宝仙の持っている雰囲気の中で共学部も進んでいます。例えば校門で興教大師に対して一礼するなどの伝統は今も続いていますね。
―共学部の発展に同窓生も期待しています。あさみどり会として、女子部だけでなく共学部の卒業生にも記念品として印鑑をお贈りしています。先生、奥様、本日はお忙しい中本当にありがとうございました。

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