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卒業生インタビュー特別編!岩崎先生座談会

2024/10/12

同窓会の活動の一環として、理数インターの卒業生の皆さんが卒業後どういったことを行っているのか記事として随時投稿しております。

今回は特別編として、理数インターを昨年度で定年退職された岩崎先生と、その教え子4名を交えた座談会の様子をお届けします。少しでも皆さまが繋がる場になれればと思っておりますので、気軽に読んで頂けると幸いです!

岩崎先生

ー本日はよろしくお願いします。皆さん、自己紹介からお願いします。

岩崎先生 岩崎です。よろしくお願いします。ここにいる皆さんに教えたことがありますね。今年で教員歴は42年目ぐらい。初めて教員になったのが24歳で、それからずっと教員をしてきました。

秋本 1期生の秋本です。岩崎先生には中3のA組の担任でお世話になりました。今は僧侶と保育園の事務員をやっています。長谷寺で2年間修行をしていまして、10期生の仏教研修旅行の際、長谷寺の案内をしました。

荻上 1期生の荻上です。岩崎先生とは中2の時に出会ってから15年が経ちました。秋本と同じく中3で担任でした。今は製薬関連の会社で医薬品の開発に携わっています。

米谷 4期生の米谷と申します。 昨年度から理数インターの教員として英語科で働いております。岩崎先生には中1から中3の間学年主任としてお世話になりました。

松前 9期生の松前です。岩崎先生に中1から中3の学年主任として、高校では化学基礎の授業でお世話になりました。今は大学生です。


ー皆さんよろしくお願いします。では岩崎先生、ここまでの教員人生を振り返ってみてどうですか?

岩崎先生 私の教員人生、初めの25,6年ぐらいは女子校だったんだよね。だから、理数インターに来てから、初めて男の子がいる環境に触れてみて、女子校とはまた違ってみんな明るいなという印象でしたね。怒られた時もみんなあっけらかんとしてるし、 反省はあんまりないようで、同じことを何度もよくやるということもあった。
例えば、全然提出物が集まらなかったりとか。前の女子校では その日の朝に日直に集めておいてと伝えれば、お昼にはちゃんと集まっていたのに、理数インターでは朝言ってもほとんど誰も出してなかったときはとても驚いたね。

荻上 理数インターは厳しい部分もありつつ寛容なところは寛容だったんですね。見逃してくれるときは見ぬフリをしてくれました。

秋本 あっ、でも見逃してくれない時もあって、しばらく土曜日の授業終わり岩崎先生とマンツーマンで課題をやってた記憶があります。

一同 えー!

岩崎先生 そう。最低限出すべきものはしっかり出してもらわないと、ということでやってたね。振り返ってみると理数インターでの教員生活は楽しく、注意するところははっきりと率直に言いながら過ごせた感じかな。ものすごい怒られた生徒がこの辺にいますからね。(秋本・荻上を見ながら)

秋本・荻上 苦笑い

秋本 1期生は全く先輩がいなかったから、のほほんとしてるところはのほほんとしてるし、ふざけるところは完全にふざけてましたね。

松前 そういえば、18時過ぎたら「お前ら最終下校過ぎてるぞ!」 ってめっちゃ怒ってましたよね。僕は吹奏楽部でたくさん練習していたからギリギリになることが多くて、めっちゃ怒られました。 

岩崎先生 松前とは自宅の最寄り駅が同じで、中1のとき19時くらいに見かけたことがあって、そのときも怒ったな。

松前 そうそう。友達と喋ってて、岩崎先生に「早く帰って!」って怒られるっていう。

荻上 中1で19時は家に帰る時間だよ。

松前 最寄り駅だから油断してて…。何回か、岩崎先生見かけたことあるんですよ、帰りがけに。先生がバスに乗ってきて、げっ!やばい!みたいな。ヒヤヒヤしてました。笑

 

ー岩崎先生は理数インターの1期生から12期生までの生徒を教えていらっしゃいましたよね。期ごとの違いや特色などはありましたか?

岩崎先生 1期生は「新しい学校です」って言われて宝仙を受験して入学してきたでしょ?でも他の学年は、先輩がいるから宝仙にはこういう実績があるという説明があって、それを分かって入学してくるからそこはやっぱり違うのかな。
あと、1期生はいろんなことをやったというか、体験に関しては1期生の方がしているかな。でも最近も含めて思うのは、やっぱりどうしても「結果」かな、高校の出口として、大学入学や受験に先生方の気持ちが傾いてるから、そういう受験指導や大学支援に関しては今の方が全然優れていると思う。以前はいろんなことをやってやろうっていうのが多かったからね。

秋本 いろんな経験というところでいうと、今も研究発表ってやってるんですか?

一同 懐かしい!

松前 中学生の頃、1年かけて行った「探求の発表」のことですかね?

秋本 毎年いろいろなテーマでやってたんですけど、ある年に岩崎先生とテルミット反応やりましたよね。アルミ粉末と酸化鉄粉末混ぜ合わせて、マグネシウムリボンで火をつけると爆発的に反応して、酸化鉄から酸素奪って鉄ができるってやつ。

岩崎先生 あー、そんなことあったね。

秋本 最初一般的に実験で使われる酸化鉄とアルミでやってみたら、シューって40,50cmの火花があがって、おーってなったんですけど、その次に酸化銅でやってみたら、ポン!って噴きあがっちゃって、理科室の天井の蛍光灯がちょっと焦げちゃった(笑)

岩崎先生 割れなくてよかったけど、蛍光灯のプラスチックの所は溶けた。

一同 えー!!

秋本 そういうのを1対1でやってくださったので、いい経験になりました。

岩崎先生 その後の世代で一番付き合わされたのはメントスコーラだね。

荻上 時代が進んでますね!岩崎先生には授業外でもたくさん面倒を見てもらいましたが、授業内での雑談が面白かった覚えがあります。なんだか雑談する先生は理科の先生に多い印象です。

岩崎先生 え?そうなの?

松前 社会の先生は忙しすぎて雑談する暇がないみたいな。いろんな範囲やんなきゃいけないみたいな感じで。

秋本 うんうん。特にそうだ、理科の先生は雑談が多かった。授業が進まなかった、とか言いながら。

岩崎先生 理科の先生もやることあるんだよ!?

松前 岩崎先生、中学の授業か何かで、授業時間残り10分以外全部雑談をしていたときがあって、みんながもっと雑談しろ!と言っていたことがありました。(笑)

岩崎先生 中学校は結構余裕があるんだけど、高校はダメなんだよなー。なかなか授業が終わらなかった。 

 

ー米谷先生にお聞きしたいのですが、生徒として授業などを受けていた時と、今同僚として働いている時で、岩崎先生への印象の違いなどはありますか?

米谷 率直に述べさせてもらうと、印象は本当に全然違って、 中学生の頃はおてんばな男子たちを常に怒っていたイメージが強いです。私自身は暴れるなどということはしてなかったので、傍から見ていて、とにかくいつも男子を怒っていて学年主任で大変そうだな、という印象でした。
いざ理数インターに入職してみたらとても大らかで、なんだか丸くなったなという感じでイメージがかなり変わりました。

荻上 私はあまり岩崎先生に対して怖いという印象はないですね。担任だったからですかね。

松前 僕はかなりいろんなことで怒られた記憶がありますね。大学生になって、理数インターに戻って岩崎先生と当時を振り返って話してみて、あの頃はきちんと理由があって怒ってくれていたんだなと思えて、岩崎先生の優しさに気づきました。

岩崎先生 学年主任のときと担任のときには役割を変えて立ち回っていた部分はあるね。

将来その生徒がどうなっても構わないなら、私も怒らないですよ。怒ってもらえて良かったなと思ってくれてるなら良かったよ。そんなことも思わず恨んでる子もおそらくたくさんいるからね。

荻上 そういえば岩崎先生が教員になったきっかけってなんですか?

岩崎先生 よく聞いてくれました。自分が大学生になって将来について考えていたときに、理系だと大学院まで行かないと専門職にはつけないと知ったんだよね。自分には営業職が合ってないと思ったので、じゃあ大学で勉強したことが使える職業は何かと考えたときに、教員がいいかもなと思って、教職課程を取り始めたね。だから、高校生の頃までは教員になろうとは考えたこともなかったです。

荻上 教員になることを意識し始めたのは、大学に入学してからだったんですね。

岩崎先生 教員免許を取ろうと思ったのはその時期だね。でも卒業してすぐ教員になれるものとは 思ってなかったよ。だって大学であまり勉強してないもん。

 

ー教員人生最後の授業のときはなにか感じるものなどありましたか?

岩崎先生 教員の最後の時は、もっと感慨深くなるかなと思ってたんだけど、授業内でやるべきことがいっぱいあって、授業内容話したら終わっちゃってた。最後だからといって、得意になるような話はできてないかな。しようとも思ってなかったけど。先生今日最後ですねって言ってくれる生徒もいたんだけど、だからといって印象に残る授業ができたかというと、多分できてないと思う。

荻上 岩崎先生としては、教員生活をやり切った。という感じはあるんでしょうか?

岩崎先生 あぁーこれで授業終わりなんだなっていうのは全くなかったね。

 

ーでは最後に、岩崎先生から卒業生へメッセージをお願いします。

岩崎先生 うーんとなんだろう。なんだかんだで、卒業生に1番大切にしてほしいのは、自分らしさを失わずに生活することなのかな、と思います。

荻上 私もそう思います。社会人になって実感しています。自分らしさは徐々に失われつつあるなと実感しています。どうしても個性がなくなってきますよね。

岩崎先生 あんまで合わせすぎちゃうとね。自分じゃなくなっちゃうからね。

松前 そこのバランスが難しいですよね。

岩崎先生 社長とか、そういう人は自分らしさをいっぱい持っているわけですよ。こうだと決めたら、社長以外の人はそれに合わせるわけですよね。だから、そういう中でも自分が発揮できる職場や職業を選ぶのが1番いいんじゃないかなと思います。

最後に卒業生の会から岩崎先生に花束をお渡しいたしました。

 

前回のインタビューはこちらから

卒業生インタビュー第2回 米谷先生

 

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