創立15周年を迎えた理数インターは次世代に向け、新たなコンセプトを掲げました。それは「知的で開放的な広場」です。生徒はプレイヤー。教員はコーチ。保護者はサポーター。卒業生は、後輩のためにひと肌脱いでくれる兄貴と姉貴。学校とは彼らが、それぞれの持ち場で貢献しあう、プレイヤーズ・ファーストの広場です。そこで大切なのは「自己肯定感」です。日本の子どもたちは以前から自己肯定感が非常に低く、これは深刻な問題だと思ってきました。あるがままの自分をしっかりと受け止め、欠点はあっても、よくやっている、十分に力があると認めていく。その力が育っていれば、失敗をしても、上手くいかないことがあっても、自己ベストを更新すべく努力することができるのです。
そんな自己肯定感を育むにはどうしたらいいのか。それはまず好きなことを好きなようにやってみて、他者から評価されるという経験が必要です。それらの経験を積み重ねることで、人は自分に自信を持ち、自己肯定感を高めることができますし、同時に他者に対しても優しくなれるのです。
こうしたダイナミックな経験の場を提供することこそが、学校の役割でなければなりません。その観点から、本校創立10周年にあたり、教科「理数インター」を新設したのです。そのユニークかつパワフルな授業については、どうぞ学校に来て、見て、体感して欲しいと思います。子どもたちが常にわくわくし、当事者意識を持って取り組んでいる姿がそこにあります。
本校の生徒は、コーチである教員に支援され、勇気を持って最後まで挑戦する姿勢を持っています。中学生も高校生も、学校の主役として活躍するにふさわしい機会と舞台を、これまで以上に準備していきたいと思います。
もちろん、このメッセージを読んでくれたあなたの活躍も期待して。
まもなく創立100周年を迎える学校法人宝仙学園は、「仏教精神を基調とした人間教 育によって品格と知性を兼ね備えた人を造る」という「建学の精神」を有しています。
学校教育法施行規則・高等学校設置基準の一部改正により、スクール・ミッションを再定義し、スクール・ポリシーを「三つの方針」(グラデュエーション・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)として、策定・公表することが、各高等学校に求められています。 宝仙学園中学校・高等学校(以下、本校)としては、以下の手順で、この求めに対応します。 第一に、スクール・ミッションの再定義についてです。まもなく創立100周年を迎える本校の「建学の精神」を、目指すべき学校像・期待される社会的役割を踏まえ、再定義し、策定します。策定と検証のとりまとめは、校長がおこないます。 第二に、「三つの方針」の策定についてです。スクール・ミッションの再定義のもと、本校への入学から卒業までの教育活動を一貫した体系的なものとして再構成し、策定します。策定は、主管する校務分掌責任者が取りまとめます。 第三に、公表についてです。スクール・ポリシーは公表後、試行錯誤しつつ検証する過程こそが重要であると考えています。したがって、学期ごと年度ごとに、再検討を続けていきます。検証のとりまとめは、主管する校務分掌責任者がおこないます。
2025年4月1日 校長 富士 晴英
プレイヤーは、生徒。教員は、コーチ。保護者は、サポーター。
卒業生は、後輩のために一肌脱いでくれる兄貴と姉貴。
学校とは、その構成員たちが、それぞれの持ち場で貢献し合う広場です。
理数インターは、プレイヤーズ・ファーストの、「知的で開放的な広場」を目指します。
ようこそ、理数インターへ!
「理数的思考力」は、自分自身の中で、あるいは相手に対して、物事を論理的に考え伝えることのできる能力。
国際社会に求められる必須の力です。
「インター(inter)」には、何かと何かを「つなぐ」という意味があります。
自分が誰かとつながるだけでなく、人と人を結びつけることのできる人材になってほしいという願いを込めています。
論理的に考える力「理数的思考力」。心と心を通わせる力「コミュニケーション能力」。発表する力「プレゼンテーション能力」。これら3つの
力が備わっていることは『21世紀の世界標準』といえます。大学で学ぶためにも、社会に貢献するためにも必要な力なのです。理数インター
は『知的で開放的な広場』として、教員や保護者また卒業生の方々とともに、この3つの力を持った生徒の育成をめざしています。
問題を発見し、仮説を立て、検証する。うまくいかなった場合、別の方法や視点でアプローチを繰り返す。
こうしたプロセスを通して身につける、物事を論理的に考える力です。
相手を受け入れ、その意見に耳を傾けられる力。
そして、自分の考えや意見を様々な表現方法を駆使して、人に伝えることのできる力です。
説得力・構成力・表現力・分析力をみがいて、自分の意見や考え、研究の成果などを多く人の心に響くように発表する力です。
文化背景の異なる民族が共存するシンガポールの街を歩き、様々な文化が融合する様子を体感。隣国マレーシアでは班別に村を訪問。民族衣装を着たり、家庭料理を味わうなど生活文化を身近に体験します。日本を知り、アジアを知ることにより、高校2年生のアメリカ研修旅行に役立ちます。
1日目 | 空路、シンガポールへ |
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2日目 | クラスごとに日系企業訪問 ????バス移動 〈シンガポール大学の学生と交流〉 各班に1名の学生が付き、市内で交流 |
3日目 | シンガポールからマレーシアへ【出入国体験】 現地の学校と交流 カンポン(村)文化体験(昼食・文化交流) ????バス移動 マレーシアからシンガポールへ移動 ナイトクルーズ 水と光のショー |
4日目 | シンガポール市内散策(班別行動) イスラムモスクやヒンドゥ寺院、中華街など シンガポールフライヤー乗車 |
5日目 | 空路、羽田へ |
ニュージーランドでは長期(1年間)と短期(2週間)のプログラムがあります。2015年からスタートした長期留学ではホームステイをしながら現地校で学習。価値観が大きく変わり、1年後には大きく成長した姿で戻ってきます。短期プログラムでも1家族に1人でホームステイし、協力校でミニ海外留学を体験。旅の後半はファームステイで自然体験ができます。
イタリア・シチリア島の南にある地中海の小さな島国マルタ。イギリスの影響下にあったため公用語が英語で、
夏になるとロシア、ドイツ、 イタリア、スペインなど、ヨーロッパ全土から英語を学びに学生が集まります。
日本人はほとんどいない環境で同年代の外国人とホテルステイをしながら語学研修を経験。
世界の多様さを身をもって体験できる2週間です。
セブ島でのマンツーマン英語レッスン。ホスピタリティ溢れる現地の講師による自分の目標に合わせた授業が行われます。
現地で英語のプレゼンや美しい海でシュノーケリング体験も実施します。
英語はEALクラス(留学生のためのレベル別)に入るので着実にスキルアップを望めます。
アドベンチャー型の語学留学
大自然の中にある寮に滞在。多くのアクティビティを行う中で、地元のイギリス人の方々と多くのコミュニケーションをとり、
英語スキルアップを目指します。
1541年からある伝統校。現地のイギリス生はもちろん、様々な国の生徒が集まります。
英語はEALクラス(留学生のためのレベル別)に入るので着実にスキルアップを望めます。
NZの学校生活にチャレンジ
季節も治安もよく、人も優しいニュージーランドで現地校に通うプログラムです。滞在形式はホームステイで一人一家庭、学校も一校に一人配置。中学校で学んだ英語でコミュニケーションの達人になりましょう。
英語はEALクラス(留学生のためのレベル別)に入るので着実にスキルアップを望めます。
学内で異文化体験
セブ島で行っていたプログラムを宝仙学園で実施!海外留学を疑似体験できます。
心と体が大きく成長する13歳から18歳までの6年間は、発育段階に応じた教育が重要です。1~2年生の間は「基礎定着期」。理想的な学習習慣・生活習慣を身につけ、チーム・理数インターの一員としての行動力を養います。3~4年は「意識改革期」。検証と考察を通して、自分なりのまとめができ、社会への視野が広まります。5~6年は「自己実現期」。大人に頼らず、自ら考えて行動し、課題解決型の自主学習を身につけます。ステージマップを通じたサポートで、生徒たちは無理なく、自分らしい将来像を描き、希望する進路を現実のものにしていきます。
疑問に対して仮説を立て、「この方法でやってみよう」と検証。解明できなければ、他の方法を考える。
こうした姿勢と論理的思考力を、毎日の授業の中で養っていきます。
英語、数学、国語、理科、社会の主要5教科の授業時間数は、週27時間。首都圏の私立中学の中でも、授業数を多く確保しています。これは“先取り学習”を進めるためではなく、全員が確実に進歩していくためのもの。一人ひとりを丁寧に指導。「どの課題を」「いつ」「何を使って」「どのように」やるのかを生徒が理解し、進んで取り組めるように教師が方向づけをするのが理数インターの進路支援です。生徒の状況をきめ細やかに把握し、毎日の学習の積み上げによって、基礎を育み、骨太な学力をつくっていきます。
中学1 年では週に1 時間ずつ英語・数学の「Follow」の時間を設けて、生徒一人ひとりの理解度に応じた個別の学習指導をします。週ごとに「わからないところを放置せず、わかる状態にする」という流れをつくり、しっかりした知識ベースを構築。家庭学習へのスムーズな導入を図っています。
中学3年間の授業時間数は、学習指導要領と比較して約1000時間も多くなっています。これは、国公立大学の受験に必要な主要5教科の学力を確実に養うためです。また理数的思考力・プレゼンテーション能力・コミュニケーション能力の育成を目指した授業を展開することで、「真の学力」が身につきます。
進化し続ける教育者であること。これが理数インター教員の理念です。
失敗を恐れず、常に自己ベストに挑戦する姿勢こそが我々の教育だと考えています。
私たちが大切にしていること。それは英語を介し、人との触れ合いを増やすことで、大切な人やものは増えていくことです。また、英語を通じ自分の世界(文化)を客観視する力をつけることです。3つのCを基本とする授業の主役である君たちに必要な4つのCは、Courage(勇気)です。わたしたちは、その後後押しします。
理数インターの英語は4つの「C」
▶1年: Challenging(積極的)
▶2年: Creative(創造的)
▶3年: Critical(論理的)
➡ Courege(勇気)
様々な計算方法を身に着ける「代数」、図形の性質について考える「幾何」、代数と幾何の授業の演習が出来る「数学フォロー」の3つに分かれています。夏・冬の講習では中学1~3年が同じ教室に集まって協力し合いながら難問に挑戦する企画も行っています。
国語の授業で大切にしているのは「言葉を使う」ことです。
受身で授業を受けるのではなく、「話し・書き・読む」活動を積極的に行うことを重視しています。
「国語総合」の授業では教科書の文章を読み、自分の考えを深めていきます。
「国文法」の授業では日本語の規範的な使い方を学んで行きます。相手に伝わる文章を書く上で文法という言葉のルールを知っておくことは欠かせません。
「国C書」の授業ではコミュニケーションの仕方を学んでいきます。「読書プレゼン」をはじめとした発表の機会がたくさんあります。また、書写も行います。
中学2年生からは「国C書」が「フォロー」という授業になります。「フォロー」では日々の授業の復習を行ったり、問題演習を行ったりします。
以上のように、中学生の授業では多様な学びを通じて日本語理解・運用の習熟を目指します。
理科実験の授業では、教科書記載の実験以外に宝仙オリジナルの実験も行っています。実物に触れることで理解を深めながら科学を楽しんでもらいたいと思っています。また、実験レポートの作成を通して、論理的思考力や考えたことを伝える力も培っていきます。
受け身の学びだけではなく、自分が気になったことについて調べたり、実際に調査したりして発表するというとり組みを大切にしています。3年間をかけて「3分野+発表スキル」が有機的につながることを心掛けて、授業をデザインするようにしています。
1928年4月 | 中野高等女学校 設立 |
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1945年4月 | 学園法人化 |
2006年4月 | 高等学校女子部 保育コースを設置 |
2007年4月 | 宝仙学園中学校 共学部理数インター 設立 |
2008年4月 | 創立80周年を迎える |
2015年4月 | 高等学校女子部 保育コース10周年をむかえる |
2016年4月 | 共学部理数インター10周年をむかえる |
2019年4月 | 保育コースからこども教育コースにコース名変更 |
2024年4月 | 共学部理数インターが順天堂大学と系属関係を結ぶ |