ごぞんじのように、今年の高校1年生から、新学習指導要領がスタートしました。
現在の高校2年生は、その前の学習指導要領による教育課程を進行していることになりますが、本校の5年生(理数インター高校2年生)は、担任団とともに、新しい学習指導要領にさきんじて、「探究」学習に、みずからとりくんでいます。
「5年生の生徒たちは夏休みに以下のテーマを深める個人探究活動を行います。
9月のLHRでは体育館にてポスターセッション(中間発表会)を行う予定ですが、そのポスター作成にあたり、この夏休みにフィールドワークを必須としています。」
これは、生徒ひとりひとりのテーマ紹介と、アドバイス歓迎という担任団からのメッセージの前文です。
ざっと目をとおして、わたしが手を挙げたのは、3組です。
①「普通の学校とは」。これは、わたしが担当しないと。即決です。当該生徒は、高入生で、公立中学校時代に、「学校のフツー」って、なんだろうと考えたことがあったことが、対話するなかで、理解できました。その感覚こそ、この生徒の学習歴だと感じました。
②「何故当たり前や常識を疑わないのか」、「戦争は本当に悪なのか」、「戦の発端は?」。3人とも、この度のロシアによるウクライナ侵略に言及していたので、それをとっかかりとして、参集してもらいました。戦争にいたった背景を具体的に考察し、問題を構造的にとらえようとする資料を紹介しました。
③「何故私たちは歴史を学ぶのか」。理科系の生徒が、歴史を学ぶ意味がわからなくなったという思いから、選択を決意したテーマです。話を聞いてみたいと思いました。自分のなかで、歴史を学ぶ意義を確認したいという切実さが伝わりました。話は、フィンランドの外交政策や、日本のテロ事件に対する反応など、歴史的経験と関係が深いことを話しました。
さて、9月のポスターセッションが楽しみです。
探究活動は、もちろん、自分の進路へのモチベーションを高めることにつながると期待していますが、次年度の受験に向けても、エンジンになることを、期待しています。
校長 富士晴英