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Global Blog「カエルの登山」

2024/8/29

7月に行われた海外大学進学説明会に、私の呼びかけに応じ、本校在学中にカナダ留学をし、そのまま現地の高校を卒業した私の教え子が参加してくれました。

https://www.hosen.ed.jp/blog-ghs/event/44688/

 

彼女の話を聞き「カエルの登山」という寓話を思い出しました。

こんな話です。

山に登ってみたいという10匹の蛙が集まります。そして山の頂上を目指して進みます。はなから「無理だ」という仲間たちがいます。登山の中盤ではウサギ、マーモットが「無謀です」と声をかけます。高山では、ヤギたちも同様な言葉を投げかけます。声をかけられる度に少しずつ脱落するカエル。結局最後は、1匹だけが山頂にたどり着きます。その後、仲間たちからどのようにして登りきったのか、と聞かれますが、そのカエルは一言「何?」と聞き返すだけ。

実は、そのカエルは耳が聞こえなかったのです。

 

教育において、私が大切にしてることは「好きに生きる勇気」を子どもたちに与えることです。

自分の教材でも偉人達の以下の言葉を使用しています。

“Have the courage to follow your heart and intuition.” – Steve Jobs

「自分の心と直感に従う勇気を持つことです」

“All your dreams can come true if you have the courage to pursue them.”- Walt Disney

「追い求める勇気があれば、すべての夢はかなう」

“What would life be if we had no courage to attempt anything?”- Vincent Van Gogh

「何かを成し遂げようとする勇気を持たない人生など、一体どのような人生だというのか」

直観に従うことではなく、それに従う勇気

追い求めるのではなく、追い求める勇気

成し遂げる人生ではなく、成し遂げようとする勇気

ここが好きです。というのも、勇気とは周りからの様々なお節介等を(例えば、挫折をさせないため)を自分の意思で遮断する孤独な決断を要するからです。失敗をするかもしれない、でも挑戦しないことには、それはわからない、自分で決め、自分で踏み出すしかないのです。

最後に、冒頭の卒業生が在学生のために、メッセージを後日送ってくれたので、紹介いたします。

「皆さんこんにちは。12期生の乙訓です。私は4年生の時に宝仙主催のNZ留学プログラムに応募しましたが、コロナの 影響でその年は留学先がカナダに変更になりました。半年のプログラムを終え、一時帰国しましたが、再度チャレンジ を継続したいと思い、現地のBelmont Secondary Schoolへの移籍を決意しました。カナダ留学を決意した理由として一番大きいのは、カナダには世界各国からの移民が多いという点です。現地校では、ネイティブの生徒、先生がいる一方で沢山の留学生がいます。そのため、英語を第二言語とし て学ぶ仲間が多いことから、完璧ではない英語を話すことに抵抗がなくなり、結果としてより速く英語力の上達を感じまし た。その他にも、多様な価値観と異文化に触れたことで視野が広がり、私自身も一個人としての成長に繋がる学びが沢山ありました。およそ2年半の間、カナダの高校で貴重な経験を積み、今年6月に無事卒業しました。また9月からは高校と同じくカナダのブリティッシュコロンビア州にある Camosun Collegeに進学予定です。

カナダの大学はユニバーシティとカレッジの2つに分けられ、その大きな違いは学位習得までの期間の長さ、そして在学中どのように勉強したいかという所にあります。ユニバーシティは多くの場合、4年制で専攻科目に限らず幅広い知識を身に着けることができます。個人的には自分のやりたいことを時間をかけて考え、進路に対してしっかりと準備する時間の余裕があるということがユニバーシティの魅力だと思います。一方でカレッジは、多くの場合、ユニバーシティより短く、1-2年の短期集中型で実践的かつ専門性の高い知識、技術、経験を身につけるカリキュラムが多いです。また最近では各カレッジによりますが、短大卒相当の修了証を取得できるコースから、大学卒相当の学位を取得、またはユニバーシティに編入できるコースまで、幅広いコースが提供され、学費もユニバーシティより安いという魅力があります。

このように、カナダの大学ではそれぞれ個人のニーズにあわせた学習環境の選択肢が幅広くあります。また卒業後の進路も豊富で、勿論、日本に戻ってきて留学で身に着けた知識や技術を日本で活かすということもできますが、カナダでの就職、また移住も視野に入れることができます。カナダでは現地のカレッジやユニバーシティを卒業することで、期間は就学期間によって異なりますが、就労ビザを取得することができるというメリットがあります。 最後に、私個人の意見にはなりますが、留学を通して自分 のやりたいことを国際的なステージで絞り込めていけるということはとても有意義なことだと思います。また、グローバル化が進み、国際的に活躍できる人材への需要が高まる中で、高校、または大学生の段階から異文化の中で経験を積み、国際社会で自分ができることを見つけることが海外留学の最大のメリットだと考えています。高校生の内からこのような経験をしたことで、同級生に比べて人間的な成長は勿論、 自分のキャリア形成の足掛かりになりました。

興味がある方はぜひカナダ留学も視野にいれてみてはいかがでしょうか。また、カナダに限らず留学にチャレンジしようとしている皆さんの力になりたいので、留学をするうえで分からないこと、不安なことがありましたら、気軽にお声がけくだ さい。生徒目線でのアドバイスができると思います。ありがと うございました。12期 乙訓 杏奈」

無謀と勇気は、ほぼ同義という人もいるかもしれませんが、少なくとも後者は、その結果に問わず、その人にのみ与えられる何かがあるのではないでしょうか。

 

英語科主任

 

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