中学生・高校生時代、登壇したのは、同級生といっしょに卒業証書授与式くらいしか、記憶がないわたしですが、表彰する側にまわると、さまざまなタレントを、さまざまに評価することができるといいなと、思います。
今回、ご紹介するのは、標記の受賞者です。
作品名は、「REIWAの忠敬<挑戦>200年前の手法で地図作成」
理数インター4年生(高校1年生)男子です。
そもそも、この大会は、「私たちの身のまわりの環境地図作品展」といいます。
授賞式が旭川でおこなわれるということがあり、伊能忠敬モティーフは、目のつけどころがいいと思いました。
しかし、それだけでは、トップ賞には届かなかったと思います。
既存の地図を前提にせず、200年前の手法で地図作成という手法が、イノベーティブです。
発想が、素晴らしい!
それでは、この快挙の価値をもっとも客観的に評価できる、本校社会科の佐藤教諭に、コメントを、お願いします。
校長 富士晴英
まずは、次の写真を見てください。
これは旭川市で行われた「私たちの身のまわりの環境地図作品展」の様子と「国土交通省国土地理院長賞」を受賞した4年生(高校1年生)の作品です。
彼の作品は、江戸時代の伊能忠敬の手法を使って、自分の家の周り(500m)を実際に測量し、地図におこしたものです。
しかも当時の手法で行いました。まずは、伊能忠敬の測量を知るところから調査はスタートします。
そして実際に測量をしました。道具もすべて手作りです。
ぐるっと1周調査しました。一方方向だけでなく、逆回転でも調べ、述べ67地点で測量をしました。
それを紙に書くという神業。現在のアプリのマップを比べても、その誤差、なんと1.2%。素晴らしい出来です。
これこそ、地図の原点にかえった本当の意味での「地図作成」です。環境地図教育研究会の関係者の方々もとても褒めておりました。
彼の作品に関しては、環境地図教育研究会のユーチューブでも評価委員が解説しております。
ぜひ、ご覧いただきたいと思います。近年まれにみる「別格の地図」です。
本校の校長室前のガラス張りのケースにも地図の写真が掲載されております。ぜひ、ご覧ください。
社会科地理教諭 佐藤