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ひまわり

2022/4/16

宝仙学園中学校・高等学校で生徒とともに過ごすようになり、早いもので今年で9年目になります。近況報告に来てくれる卒業生が多い中、最近では教育実習生として教壇に立つ卒業生も増えてきました。そして、なんと今年度は卒業生が本校教職員として初めて戻ってきてくれました。

 

4月上旬、ひとりの卒業生が近況報告に来てくれました。直接顔を合わせて話をするのは実に5年ぶりでしたが、大変だった大学生活のこと、就職先が決まったことなどを楽しそうに話して帰っていきました。「在校生の進路講演みたいなものがあったら声をかけるよ」ということで連絡先を交換したところ、「先生、大事なことを言い忘れていました」とその日の夜に連絡が…。おっちょこちょいなところは変わっていないなぁと、顔がほころんだ瞬間でした。

 

話の内容は、「ウクライナの支援活動を行う団体に所属しているので、そのことを在校生や教職員に知ってもらいたい」というものでした。そこから様々な働きかけをし、多くの方々にご協力をいただいて、ウクライナ出身の芸術家(写真家)の方の講演が実現する運びとなりました。当日は英語でお話をいただくことになっていますが、通訳はその卒業生が務めてくれます。「知的で開放的な広場」には実に個性豊かな生徒が集まってきます。通訳だってできてしまう…スゴイ。

 

「ウクライナの現状は知っているけれど、自分に何ができるんだろう」という生徒は少なくないと思っています。大人が思っている以上に子どもは現状に心を痛めているのかもしれません。そのような生徒にとって今回の講演が何かの「きっかけ」になってくれるといいなと、ここまで裏方として携わってきているひとりとして、教壇に立つ者として、そして子を持つ親としてそう思っています。

 

ウクライナは世界最大のひまわりの生産国であり、ひまわりが国花でもあります。毎年夏になると、我が家の庭にも小さなひまわりが花を咲かせます。ひまわり畑で走り回る子どもたちの姿が1日も早く戻ることを願って、まずは自分の手の届く範囲で、できることをやっていきたいと思っています。

 

※ 添付させていただいたのは、今回講演していただく芸術家(写真家)の方の個展のポストカードデザインです。本校も協力団体の一員として名前を載せていただいています。

 

教諭 齋藤 雄大

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