11月5日(金)にネイチャープログラムが行われました。今回は3つのグループに分けて希望する班に参加できました。
当日は快晴で午前班は、江の島の遠くに富士山が見えました。午後班は海辺に落ちる夕日を見ることができました。午前も午後も2時間半をこえる巡検でした。
その概要を説明します。
小田急線の片瀬江ノ島に集合し、出発進行。江ノ島大橋を渡り、江の島に到着。
巡検のルートは右の通りです。
地点1
まず、地層が出ているところを「露頭」ということを学びました。スコリア質や軽石質の凝灰岩を見ることができました。地層が平行になっていることにも気づきました。
ここは聖天島といい、関東大震災で隆起し陸続きになったことを学びました。東京オリンピックで江の島ヨットハーバーができました。
展望台から見た聖天島とヨットハーバー
(写真 I.Sより)
黄色の〇が「露頭」が見えるところ
地理教員の解説を聞く生徒たち
地点2
次に江の島南海岸から関東ローム層を見学しました。午前班は、海食台に波が少なかったのですが、午後班は満潮になった時期と重なり、海食台に波が溜まっており、壁沿いに歩きました。赤茶けた土壌の間に何枚か白っぽい火山灰層があって、それが約6万5千年前に箱根火山が噴火したときの降り積もった東京軽石だということを発見しました。
南海岸から見た関東ローム層
(写真 S.Sより)
地点3
次に山二つという地形を見ました。ここは北北西-南南東方向の断層に沿って海食洞が崩壊したことによって、一つの山が二つに分かれたところです。振り返りをして、この山二つの景観が印象に残っている生徒が多かったです。この日はとても天気が良く、遠くに伊豆大島が見えました。
山二つの間からの伊豆大島
(写真 S.Iより)
地点4
西海岸の海食崖と海食台をみました。ここに来るには、急な階段を何段もおりました。その後は何段も登って戻りました。海食崖は灰白色の凝灰質砂岩、波によって侵食されてできた岩屋と呼ばれる洞窟もありました。岩屋は入場料がかかるので入れなかったので、今度は個人的に来た時に入ってみましょう。海食台は、関東大震災の時に1,4m隆起したところです。砂岩や泥岩でできており、波によって侵食され凸凹していました。
ここで小休憩をとり、軽食をとりました。海を見る生徒、貝やカニを探す生徒、写真を撮る生徒などなど各々の時間を過ごしました。
午前班は海をバックに写真を午後班は海食崖をバックに写真を撮りました。
地点5
切り通しを見ました。軟らかい地質のため、切り通しを作ることが可能でした。住民の通り道となっていました。
地点6
江の島天然温泉を見ました。2000年代前半に深さ1,500mから採掘されました。
地点7
江の島天然温泉の横からトンボロ(陸繋砂州)を見ました。橋の下に砂が溜まって、江の島と昔つながっていましたが、今はほとんどが波によって侵食されてなくなっていました。江戸時代の浮世絵には江の島の陸繋島とトンボロがつながっている様子が見れました。
トンネルの中にあった浮世絵から
片瀬江ノ島駅にて解散 お疲れさまでした。
地理教諭 佐藤奈美恵
(生徒の感想)