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中国人生徒Zoom交流会(その2)

2021/6/19

 
 以前ご紹介をしました「4年生 中国人生徒Zoom交流会」について、続報をお届けします。

 前回のご報告から2か月が経ち、中国の生徒とのZoom交流会も今週で7回目となりました。1回につき「16時~17時の1時間」と時間を設定していたのですが、ここ最近は話に花が咲き、気がつけば30分ほどオーバーしてしまいます。
 「時間が延びちゃった!ごめん!」と言うと、中国の4人からは「全然大丈夫です!」という元気な返事が。楽しんでくれているようなので、「今後は90分設定でもいいのかな」という気もします。彼らに提案してみて良いかもしれません。

 さて、交流会の内容ですが、中間試験明けからはプレゼンを軸にした形式をとっています。第5回は「中国の料理」、第6回は「我が家の食卓」、第7回は「中国と日本の伝統的なスポーツ」をテーマに、中国と日本の生徒が言葉を交わし合いました。

 交流会の中で私たちは、中国の4人の日本語力に何度も驚かされてきました。宝仙の校舎案内中継のとき、行く先々で現れる右田副校長の姿を見て「神出鬼没ですね」なんて言うものですから、こちらは仰天です。

 そして彼らは日本語の上達に合わせて、もともと持っていた高い思考力も発揮できるようになってきました。

 6月14日(月)の第7回交流会でのことです。中国の生徒のN君が、「击鞠」(击は撃の異字体)の紹介をしてくれました。「击鞠」は、馬に乗って行うポロに似たスポーツのことだそうです。興味深かったのは、この競技を当時としては珍しく男女ともに嗜んでいたということ。もとは軍事訓練も兼ねていた男性向けの競技を、女性も同じように楽しんでいたというN君の説明に、私たちは惹きつけられました。

 この話題に対し、高校1年生副担任のHixson先生が尋ねました。

「男女が入り交じって击鞠を行うことはあったのですか。」

 どんな答えが返ってくるのかと楽しみ思いましたが、それも一瞬でした。N君は即座に、次のように答えたのです。

「詳しいことは分からない。ただ、その時々の皇帝次第だったと思う。」

 Hixson先生は大きく頷き、私は息を吞みました。彼は続けます。

「皇帝が『男性の競技が観たい』と言えば、男性の競技が流行したと思う。『女性の競技が観たい』と言えば、女性の競技が行われたと思う。だから、『男女の競技が観たい』と言えば、そうなったのではないか。」

 2ヶ月前よりも上達した日本語で、淀みなく説明してくれました。

 その後「それだけ当時の皇帝の権力が強かったということですね」と私が尋ねたところ、N君は「その通りです」と即答してくれました。

 おそらくN君には、学んだ知識を自分のものとして身につけ、それを応用して物事を考える力が備わっているのでしょう。そして、自らの考えを外国語で伝える力も身に付けた。きっとこれまで、様々な分野の物事に興味を持ち、学びを深めてきたのだと思います。

 中国の生徒たちの明るい人柄や積極的に学ぼうとする姿勢について、知れば知るほど彼らの来日が待ち遠しくなります。新型コロナが早く終息することを願うばかりです。

 交流会の様子については、またどこかでお知らせいたします。ご関心をもっていただけたら幸いです。今後も彼ら4人を応援してくださいますよう、どうぞよろしくお願いします。

高校1年生担当 横井友一

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