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中1 Blog 第31回「君たちの答えは「先生たち、出て行ってください」だった。」

2018/3/19

中1最後の学年集会(3、4限)。
中身は以下の通り。まずは、読書プレゼン大会(宝仙祭だけの発表ではなく、学校行事にしたい!)。
私たっての希望で実施。次に九州研修旅行準備委員会からは日程の発表。
その後の体育祭準備委員会からは来年は八王子の体育館での実施であること、ソーラン節実行委員会も立ち上がるとのアナウンス有。
最後に各クラスによるプレゼン。テーマは新年度につなげるために「クラス自慢、良いところ」「クラスの反省」「他クラスの真似したいこと」でした。

トップバッターはF組。
観客席にいるF組の仲間からも声援が出る一体感。
C組は寸劇でクラスの掃除の仕方を反省と改善策で表現。
真面目なMCと先日のプレゼンコンテストを大いに盛り上げたフライスープ組の笑い溢れるギャップのあったD組。
プレゼンの構成もさることながら、クラスのテーマである「攻」を表現したB組。
「笑顔」をテーマにこの一年のエピソードを語ったA組。
MCがステージを降り、クラスメイトの生の声を拾う方法でクラスをプレゼンした殿(しんがり)のE組。

各クラスの担任も含めたカラーがよく出ていました。
もっと練習すればよかった。こうすれば良かった。色々思うところはあるでしょう。
でもね、「このクラスで良かった」というメッセージは伝わっています。
今回のプレゼンで求めたものは皆で考えたうえで自分たちの答えを出し、「表現」することです。
そして、次年度は今年度を上回るクラスにすることです。

読書プレゼンの講評の中で紹介した「ロボットは東大に入れるか」という人工知能のプロジェクトを実施中の新井紀子さんの本にあるSiriの例を用いて話したように、
人工知能技術(AI)は記憶力、計算力、統計に基づく判断力は非常に高く、人は勝てません。

一方、それは美味しい、まずいといった言葉の意味は理解しません。
単語は単なる記号として認識される以上、読解力を要する作文や意見を述べる、書くということは極めて難しくなります。
だから新井さんも現状では「東大ロボット君」は同大に合格はできないと述べています。
君たちが生きていくうえで求められるものの一つに問題解決能力が挙げられます。
身近なもので言えば、クラスの問題、試験問題等、様々な問題があります。でもその前に何が問題なのかを知る必要があります。
例えば、クラスで困っている「現象」や試験ならば「言葉の意味」です。
まずは正しい認識ができ、次に考えることが必要となり、そして多々ある正解だと思われるものの中から選択をするわけです。
当然そこには「感情」という機械には到底理解できないものも含まれます。

学年集会の終わりに、突然「先生たち、出て行ってください」とのアナウンスが。
体育館の外で待つこと約10分。
呼ばれて戻ると、言われるがまま登壇。
すると各クラスからこの一年を振り返る言葉(小学校の卒業式のイメージ)と最後には全員からの御礼のサプライズ。

君たちが「考えて出した答え」、本当に嬉しかったですよ。
でもね、私たちは私たちで考えていたのです。
この一年を振り返るスライドショーです。それを皆で鑑賞。温かい拍手と共に散会。

君たちは「人には『黄身と白身』がある」と私が4月に話したのを覚えているだろうか。
学校という器の中で絶対壊してはならない君たちの数と同じだけの「黄身」が存在すること。
そしてその周りには形を無限に変えることのできる「白身」があるという話です。
一度混じり合うと「切っても切れない」のが白身です。白身が融合した境界線が見えないように人との縁も見えません。
しかし、こうして人は人とどんどん繋がっていくのです。これからも、この切っても切れない「君たち」との関係を大切にしたいと思います。
だって君たちは私たちの自慢ですから。
そして君たちの「答え」への私たちの返答は「AI」です。
「愛情」を持つことができるのは人間の特権です。

中1 学年主任 對馬 洋介

 

2017_学年通信_31

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