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中1 Blog 第27回「横顔」

2018/1/31


ホント毎日寒いですね。
先日、雪の残る近所を散歩。
たどり着いた公園はまだまだ雪でいっぱいでした。
子どもたちが一生懸命作ったであろう大きなかまくら、雪のテーブルとイス、と雪遊びの痕跡が散見していました。
いきいきと遊んでいる子どもたちの姿が目に浮かびます。

足元に気をつけながら、歩いていると、桜並木が。
枝の先には蕾(つぼみ)が。

ところで桜の蕾はいつできるか知っていますか。
実は夏の終わりにはできます。
秋には葉から蕾に栄養を送り、その後葉は落ちます。
そして、春に開花するのですが、必要なものがあります。
それは寒さです。
桜は二段階気温感知センサーを備えています。今は一段階目です。
寒さを感じ、蕾の中に開花のためのパワーをギュッとため込んでいます。
これを「春化(Vernalization:ヴァーナリゼーション)」と言います。
二段階目の感知は春の陽気です。今は、春に咲き誇るために、ひたすら寒さに晒されなければならないのです。
桜は寒い冬を耐えながら、春を待っているのです。

先日の合唱祭。
私は見ることができ、君たちには見ることができなかったものがあります。
それは君たちが舞台にいた時の担任の先生方の横顔です。
君たちを見つめる眼差しです。
視線の先にいるのは、当然君たちです。

先生方の横顔から伝わる不安感や緊張感。落ち着かないその気持ち、よくわかります。
恐らく私には見えない舞台に立つまでの君たちの「春化」した姿が見えていたのでしょう。
そして歌い終えた後の安堵の表情。
日々の「開花能力誘導」の最前線で常に君たちを温かく見守り、時には厳しく接する担任団の横顔は本当に素敵でした。
これからの長い人生ではいいこともあれば、時には気分が沈むようなことや試練もあるでしょう。
でも桜には春化が必要なのと同様に、後々の喜びをより大きく感じるために、時には人もそれが必要なのだと思います。

中1 学年主任 對馬 洋介

 

2017_学年通信_27

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