最新情報

中1 Blog 第21回「レトロニム(Retronym)」

2017/11/14

肉、魚や野菜食材等の鮮度を保つために使う冷蔵庫はとても便利で、現代においてはなくてはならないものですよね。昔の冷蔵庫は「氷」を入れて食べ物を冷やしていました。その後、液体の気化により物体の温度が下がる現象(インフルエンザの予防注射の前にアルコールを含んだ綿で拭かれた所は冷たく感じるあれです)を利用した「電気」冷蔵庫が生まれました。現在我々はそれを「冷蔵庫」と呼んでいます。冷蔵庫はレトロニムです。レトロニムとは新たな技術や概念の登場により、言葉が従来指し示していた対象を的確に一意に指し示せなくなり、新たな概念と区別するために用いられるようになった言葉です(実用日本語表現辞典)。

 

例えば「携帯」と言えば、私の世代ではまだ「ガラケー」が浮かぶ人がいるのも事実です。一方君たちはスマートフォンが頭に浮かぶ人が多いはず。今は「携帯」と言えば、ほぼ後者の意味で普及している。それがレトロニムです。

 

先日実施された学力推移調査。調査とはいえ、やはり結果が気になるのはよくわかります。中学生になってから初の国数英の外部による点検です。そこで問いたい。間違えた、もしくはできなかった問題どうしていますか(どうしましたか)。学力にも鮮度があります。食べ物同様、時が経てば経つほど、鮮度は落ち、最後は腐ります。「鮮度」が良いうちにやり直す。鮮度を保つために、ノートという冷蔵庫に保管する。勉強(学力)は自己実現のための手段の一つであり、目的ではありませんが、今の「私」がこの先は違う「私」になるには、必要なものです。

今回の調査がレトロな「私」が生まれた日にすべきです。ホントはスマホみたいに自動アップデート機能があると便利かもしれないけれども、そうはいかないのが人間。期末試験まで1ケ月を切っています。手動アップデートはしたほうがいい。

中1 学年主任 對馬 洋介

2017_学年通信_21

Return to Top ▲Return to Top ▲