非認知能力という言葉を意識して、中学入試の多様性を、創造したわけでは、ありません。
すべての小学生には、それぞれの個性があり、それ自体を評価する入試をしたいだけです。
しかし、ボーク重子さんの、非認知能力という造語と、その思いいたすところの熱量は、間近にお聞きにならないと、想像できないと思います。
光栄なことに、本校の多様な中学入試方法は、非認知能力を尊重している入試という評価をいただきました。
こころざしを受け入れてくださるかたの度量に、感謝します。
もちろん、それは、本校に関心を持ってくださったみなさんに対してです。
そのことを、あらためて、気づかせていただいた、ボーク重子さんと、講演会を企画してくださった、理数インター父母会の森部会長および役員のみなさん。
あらためて、ありがとうございます。
校長 富士晴英
理数インター父母会では、1月20日(土)にボーク重子さんをお招きして、「自分から勉強する子になる」をテーマに講演会を行いました。
当日の参加者は会場とオンライン視聴の方を含めて300人を超え、録画配信の視聴者も300人以上となり、のべ600人を超える方々がボークさんのパッション溢れる話に聴き入りました。
ボークさんは「非認知能力を伸ばす教育」のエキスパートで、その教育法で娘さんを「全米最優秀女子高生」に育てられました。 現在、アメリカと日本を拠点に「非認知能力」の大切さを伝えるため、講演や執筆活動をされています。
ちょっと難しそうな言葉ですが「非認知能力」には、「自分の頭で考える力」「回復力」「やり抜く力」「自己表現力」「コミュニケーション力」など、子供にとっても大人にとっても、とても大切なことが詰まっています。 そのエッセンスを皆さんと共有して、「非認知能力を育む取り組み」を始めるきっかけになればとの思いから、この企画は始まりました。
まず、9月にボークさんが宝仙学園に来校し、校長・教頭含む先生方と面談されました。
(※その際の様子を下記の校長ブログでもご紹介いただきました。https://www.hosen.ed.jp/blog-ghs/42130/ )
次に11月には、非認知能力を保護者同士で自主的に学ぶ「座談会」を行い、講演会前に「非認知能力」についての理解を深めました。
いよいよ本番の1月の講演会では、「非認知能力の基礎」となる「子供の自己肯定感」を高める方法や、「親の自己肯定感」を高めることの大切さ、親の役割は「子供の良いところを見つけて環境を整えること」だということなど、「非認知能力」を高めるためのお話をお聞きしました。
また、保護者からの質問の「認知能力重視の学校教育の中で勉強が苦手な子が自己肯定感を保つには」「ゲームばかりする子への対処法」「子供の自主性の尊重と親のメンタル」について具体的なアドバイスも頂きました。
さらに、ボークさんから「宝仙学園は多様な入試制度で、多様な人材を受け入れ、生徒の自主性を重んじる教育と、正解の無い世の中の問題をみんなで解決する教科『理数インター』等、『非認知能力を高める教育』を実践されている素晴らしい学校ですね」と、嬉しいお言葉を頂きました。
そして、今回の父母会の取り組みに対しても「保護者の皆さんが自ら非認知能力を学び、変えようとするパワーに感銘を受けた」とおっしゃってくださいました。
講演会後には「講演会の学びを深める茶話会」を開催し、ボークさんから学んだ「非認知能力」を自分の子育てにどう活かして行くのか、今後の実践について保護者の皆さんと一緒に考えました。
ご参加下さった方々からは「ボークさんの講演は、子育てだけでなく自分や仕事にも役立つ内容だった」「茶話会で自分の悩みを話すことができて、悩みが全部解決できた」など、多くのご好評を頂けました。
今、「非認知能力」の向上が世界中で求められています。 日本でも2020年の教育改革を契機に、非認知能力を高める教育の重要性についての関心が高まっています。
この講演会をきっかけとして、今後も皆さんと一緒に、「非認知能力」についての理解を深め、「非認知能力を育む取り組み」を継続していけたらと思います。
理数インター父母会 「ボーク重子さん講演会」企画協力委員 加藤 早智子