皆様こんにちは。入試広報部の森上です。
本日は夏休みに実施したニュージーランド・パクランガカレッジとのオンライン交流会のご報告をします。本交流会は、コロナ禍で留学できなくなった生徒のための代替機会として企画されたものです。
パクランガカレッジは、ニュージーランド北島北部に位置し、優れた進学実績を有し、日本語のクラスもある学校です。本校教員、パクランガカレッジ教員、有限会社N to Z International Student Programmeの菊地様の三者で企画を練りました。
【交流会概要】
参加者:本校21名(中学生16名、高校生5名)、パクランガカレッジ120名(中学生90名、高校生30名)
・参加者は各校3~4名からなる9つのミーティンググループに分かれる。
場所:Zoom(オンライン)
期間:2週間
当日の進行:
①各グループに用意されたミーティングルームに入室
②英語で自己紹介(1人1分)
③発表(本校生徒は英語、パクランガカレッジ生徒は日本語)
・発表内容は1人当たり4分までとする。
・第1週は「生活」、第2週は「文化」をテーマにする。
④英語でフリートーク
生徒は本交流会のために1ヶ月程準備をしました。ジブリについてプレゼンテーションするために三鷹の森ジブリ美術館で調べてきた生徒がいれば、ご両親に何度もプレゼンテーションを聞いてもらった生徒もいました。
本番では、1週目のフリートークの際、緊張して上手く話せない生徒が見受けられましたが、2週目には工夫を凝らして上手に話している様子が見て取れました。例えば、質問を沢山用意してきて沈黙を作らないようにしたり、英単語が思い出せなかったら率直にパクランガカレッジの生徒に何と言ったらいいかを尋ねたりしていました。
パクランガカレッジの生徒の発表
生徒の感想をご紹介いたします。
「パクランガカレッジの生徒が頑張って日本語で話してくれた場面がありました。文法的におかしな日本語だったけど、私には十分通じたことから、私も多少英語の文法を間違えて話しても通じるんだと勇気がわいてきた。」
「私は英単語をあまり知らないし、質問のレパートリーも少なかったので、会話が続かなくなることもあり、困ることもありました。それでも、パクランガカレッジの生徒は日本語がわからない時に率直に他の人に聞いているのを見て、私も相手は英語が得意なのだから英語のことで分からないことを聞いたら教えてくれるのではないかと思い切って聞いてみました。するとわかりやすく簡単な英語で教えてくれて、その表現を覚えました。その瞬間が凄く楽しかったし、嬉しかったです。」
次に本交流会を監督した英語科の有山教諭の感想です。
「黙っていても助けてもらえる普段の授業と違って、自分が話さないと沈黙になってしまう状況だったため、生徒は必死に工夫したし、その分悔しさや楽しさを一層強く感じたようです。参加者のKさんは、このイベントをきっかけに留学したいと思えるようになったと言っていました。」
私が米国に留学したばかりの頃、英語力向上のために米国人の友人を作りたかったのですが、かなり苦戦しました。米国人からしたら、英語が下手すぎて会話も冗談も満足に通じない私のような留学生と話すより、ネイティブ同士で話していた方が楽しい。だから相手にしてくれないのだと考えた私は、自身のネイティブにない強みを考え始めました。強みは日本文化を知っていることであると思い至った私は、日本文化に関心のある米国人と友達になるために日本語英語交流クラブを立ち上げました。結果として、目的であった英語力向上だけでなく、今でも定期的に連絡を取り合う友人ができたり、クラブ活動の運営経験を積めたりと大きな収穫を得ました。
ニュージーランドオンライン交流会は自ら話さないと沈黙になってしまう厳しいものであったかと思います。さらに参加者の中には、海外の生徒との国際交流は初めてという生徒も少なくなかったので、本当に大きな挑戦だったと思います。それでも話を切り出し、何とか盛り上げようとした生徒の勇気と努力は、彼らに大きな収穫をもたらしたのではないかと思います。