26日(月)の5・6限、講堂に3学年が集まり、特別授業&ディスカッションが行われました。
テーマは「こどもの権利」。中野区の子ども教育政策課から、中野区が「子どもの権利条例」の制定するにあたって、高校生の意見を聴きたいという依頼があったのがきっかけでした。
初めに、つくば国際短期大学保育科の田谷幸子先生から、「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」についての授業をしていただきました。1994年に日本もこの条約を批准しているのですが、内容をよく知っている子どもは8.9%、大人の場合はわずか2.2%とのこと。何が権利かも知らされないまま、子どもの権利が十分に守られていない現状が説明されました。
グループディスカッションでは、3学年の合同グループ(誕生日順でグループを決めました!)で、子どもの権利条約に定められている内容を確認しながら、➀日本で守られていないと思う権利、➁どういう場面で、その権利が守られていないと思うか、③どうしたらその権利が守られるようになるか。④条例にどんなことを入れたらいいと思うか、を話し合いました。
日本で守られていないと思う権利について、「暴力からの保護」「差別の禁止」「意見を表す権利」などを挙げる班が多かったのですが、「麻薬や覚せい剤からの保護」を挙げた班も多かったのには、驚かされました。
なかには休憩時間中も議論を続ける班があるほどの活発な議論が行われ、各班の代表者が堂々とした発表をしてくれました。様子を見守っていた中野区子ども教育政策課の職員の方々、中野区子どもの権利擁護推進審議会委員の皆様からは、「高校生の発想が柔軟で参考になるものばかりであり、(大人の側の)気づきが多かった」とおっしゃっていただきました。
生徒の感想には、「今までよく知らなかったことを知る機会になり、とてもよかった」「自分たちの意見を大人たちがうんうんと聞いてくれて、うれしかった」「グループ内で自分とは違う意見を聞き、納得したり、解決が難しいと考えさせられたりした」「虐待などもこれを機に少しでも減ったらよい」「守られていないことを守ろうというくらいなら、守られる仕組みをしっかり作ってほしい」「もっと学生(子ども)の意見を聞き、反映させてほしい」などがありました。
予想もしなかったような多様な意見や発想があり、生徒も大人も多くの学びにつながったのではないかと思います。中野区子ども教育政策課の皆様と田谷先生にはとてもよい機会をいただき、改めて感謝申し上げます。
女子部主任 江上桂介