行事は、学校の個性を象徴するものです。
ここでは、1期生以来継続している中学1年生の学校行事を紹介します。
一つは、「十三詣り」。宝仙学園の冨田道生理事長は、宝仙寺の住職でもあります。この宝仙寺の本堂で、今年度中に十三歳を迎える中学1年生対象に催される行事です。
具体的には、中学1年生一人ひとりが、理事長から灌頂(かんじょう)していただくことによって、知恵と福徳を司る菩薩とされる虚空蔵(こくうぞう)菩薩(ぼさつ)からご縁をいただくというものです。
子供から大人への通過儀礼ということもできるでしょう。
その成長の過程を、学園として応援しようという意味で、私はこの行事の意味を考えています。
もう一つは、「ラグビー体験」。NPO法人「ワセダクラブ」のご協力を得て、ラグビー体験を楽しむ。指導していただいた方々の講演を聞かせていただく。後日、秩父宮ラグビー場で行われる早慶戦を観戦する。この3部作から成り立っています。
昨年、イングランドで行われたワールドカップで、日本が強豪の南アフリカ共和国を破る快挙を成し遂げて以来、注目度が高まってきたラグビーは、‘One for All、All for One.’(一人はみんなのために、みんなは一人のために。)や、‘No side.’(試合終了後は、敵味方なし。和製英語のようですが…)等、美しくもすがすがしい言葉で語られるスポーツです。
スポーツマンシップを考えるきっかけになる言葉であり、スポーツだと、私は思います。本校は、ワセダクラブの理事である後藤禎和先生(早稲田大学前監督)が、指導にあたってくださるご縁を得て、このイベントを10年間継続することができました。
後藤先生。10期生へのご指導ありがとうございました。
11期生以降の中学1年生も、よろしくお願いします。
2016年11月17日
宝仙学園中学・高等学校
校長 富士 晴英