私が最初に体験したホームステイは、オーストラリアのジーロング(メルボルンのあるビクトリア州)でした。
24年前のことです。
女子のみの学校だった時代に、希望者対象で行っていたこの行事の引率をした際に、自分も体験させていただきました。
その後、プライベートでは、フィリピンのバゴロド(ネグロス島)、インドのプネー(ムンバイのあるマハーラーシュトラ州)でも体験しました。
直近では、今年の9月。ビクトリア(バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州)で。
女子部のカナダ研修旅行(修学旅行)で、全員が体験するホームステイの際、私も。
異文化ですから、どのように理解していいのか、戸惑うことも、もちろんありました。
自分の意志を伝えきれないもどかしさに、悔しい思いをしたことも、もちろんあります。
それでも、機会があれば、また体験したいと思います。
女子部の生徒たちのホームステイ体験を綴った感想文を読むと、ほとんどが、「不安だったけれど、異国でその土地の人々の温かさに触れて、かけがえのない経験となった。」という文脈が登場します。
よくわかるなあ。
「もし、自分がホストファミリーになったら、おもてなしをしてあげたい。」などと続くと、ホームステイ体験こそ、国際人が誕生する機会なのだなあと、会心の思いです。
とはいえ、皆が皆、ハッピーエンドで終るとは限りません。
ホテル泊とは違い、均一のサービスが予定されているわけではないからです。
時には、悔しいでは割り切れない、残念な気持ちになったり、心外だという気持ちになったりすることも、ありえます。
その場合は、いや、その場合こそ、機会があったら、もう一度チャレンジしてほしいと思います。
学生時代は、やり直しの効く時代ですから。
いや、人生は、なんどでも、やり直せるものだと思いますから。
ちょと、脱線したかな…
2016年10月25日
宝仙学園中学・高等学校
校長 富士 晴英