前回(その1)は生徒による講演会のふりかえりについて書かせていただきましたが、今回は講演会の準備段階から当日の運営、ふりかえり…など企画の全過程に携わらせていただいた私の目線で少しふりかえりを
させていただきたいと思います。
ヴィクトリアさんの個展が5月29日をもって盛況のうちに終了し、今回の企画に関連する諸々のことがひと段落ついたのかなと思いながらこの原稿を書いています。小さなきっかけから、約2か月にわたって
私の頭の中の大半を今回の企画、講演会が締めることになりました。
講演会を通して生徒に行動を促したいという訳ではなく、多感な今「何か」を感じてもらいたい。政治や戦争だけに目を向けるのではなく、こんな時だからこそ芸術や文化を通して誰か、
何かを「理解」してもらいたい。とにかく知らなかった世界を「知る」機会を設けたい。…とそんなところから企画がスタートしたことを覚えています。
本校の卒業生であり、講演会では通訳も務めてくれた竹村さんが抱いていた小さな想いから始まった今回の企画ですが、気づけば当初考えていたよりもずっと大きなモノになりました。
小さな波紋が次々と連鎖し、広がっていく中で、そこに関わる多くの方の想いやお力添えを間近で感じることもできました。みなさん、どうもありがとうございました。
さて、今回の講演会から得られたモノが子どもたちの未来にどのような形となってあらわれるのか…すぐに結果を求めてはいけません。1年後でも、3年後でも…卒業してからになることだって大いにあり得ます。
次は誰が波紋を起こす一滴(ひとしずく)をもたらしてくれるでしょうか。楽しみは尽きません。
宝仙学園中学校・高等学校
教諭 齋藤 雄大
講演会をふりかえる その1はこちら↓