新しい年度が始まりました。一年前の今頃はコロナ対策で右往左往していたことを思い出します。昨年一年間は世界中がパンデミックの対応に追われ、疲労困憊しました。おそらく世の中の多くの人が2020年を「最悪の年」と記憶するでしょう。
しかし、デジタル・テクノロジーが分断されそうになった我々を繋ぎとめてくれたという事実も忘れてはいけません。学校ではオンラインによる授業が行われ、まだ見ぬ新入生たちと先生を繋いでくれました。保護者の皆さんともZOOMを通してお会いする機会が増え、それまでには考えられなかった形での父母会や面談が実現しました。こういった技術を学ぶ機会となったことは、不幸中の幸いと言えるかもしれません。
一方で、オンラインへの過度の依存傾向への懸念も指摘されました。大学生が対面授業の再開が遅々として進まないことへの苛立ちを隠せずにいたことなども、テクノロジーが万能でないことを示唆しました。互いの顔を見ながらのコミュニケーションの意義について、これまで以上に考えさせられた一年でした。そしてこれは今年だけでなく今後ずっと我々に向けられた課題でもあります。
要はそれぞれの利点を生かして、上手に使い分ける柔軟さが新しい日常 (the new normal) には求められているということだと思います。
何はともあれ新しい一年のスタートです。皆さん、今年も一緒に勉強を続けていきましょう。 (英語科・右田邦雄)