「Hello, everybody. 杉田敏です。」「それではご一緒に勉強して参りましょう」このフレーズで始まるNHKラジオ『実践ビジネス英語』の番組がこの3月末で終了します。保護者の皆さんの中にも愛聴者がおられるのではないでしょうか。講師の杉田敏先生は足かけ34年、この番組を続けてこられました。一人の講師がこれだけの期間に渡り番組を継続した例は、100年近いNHKの歴史でも例を見ないそうです。
この番組の人気の理由はそのup-to-dateなトピックにあったと思います。最近のテーマを拾ってみても、「デジタルディバイドを埋める」、「ネットでのいじめ (Cyberbullying)」、「新しい日常 (The New Normal)」などなど、まさに世界の今、を伝えてくれる内容でした。
私事で恐縮ですが、この番組がスタートした1987年は私が教員になった年でもありました。新番組のテキストを手にとって以来、朝の通勤時間はもっぱら『ビジネス英語』とともにありました。おもえばNHKのラジオ番組には中学1年生のとき以来、これまでずっとお世話になってきました。『基礎英語」、『続基礎英語』、『英語会話」、そしてこの「ビジネス英語」 。こういった魅力的なコンテンツをもつ語学番組が充実していることは、日本の英語学習環境の利点の一つだと思います。
さきの新中1生交流会でも英語科の有山美桜先生が新入生に『基礎英語』の聴取を呼びかけて下さいました。この春から皆さんがラジオ講座にデビューするとすれば、それは一生ものの学びの機会となります。ぜひ挑戦してみて下さい。
私の本棚には古くなったテキストがいちばん目立つところに並んでいます。その一冊、一冊に思い出があり、「きみもよく頑張ったな」と語りかけてくれる友人なのです。継続は力なり、ということを皆さんが体験できれば、こんな素晴らしいことはありません。 (英語科・右田邦雄)
(中1の最初のテキストです)