朝日新聞出版のAERA最新号掲載につづき、AERA.dotとEduAウエブサイトで、配信された記事を紹介します。市川裕一EduA編集長が、標記の問題意識から執筆された記事で、本校が取材対象となりました。
適性検査でおなじみ「太郎と花子」が大学入試にも登場 「公立中高一貫校が有利」説は本当か https://www.asahi.com/edua/article/14231142
本校の持つデータで検証してみると、「相関関係はない」という結果でした。
そっけない回答で、申し訳ありませんでした。
やはり、入学後の学びの姿勢こそが、結果ともっとも関係性が深い。というのが、大学受験生の支援にあたった教員たちの共通認識でした。
しかし、入口と出口の相関関係を、このような問題意識から検証したのは初めてだったので、日常の学校生活をふりかえる機会をいただいた感じがしました。市川さん。ありがとうございました。
共通テストで問われるといわれていた思考力、なかんずく問題解決力を身につけるという方向性は、現代の知性のありかたにとって、間違いないと思います。しかし、どうやってその課題にせまるのか。
わたしたちの考えとしては、具体的には、紹介された右田副校長のコメントをお読みいただきたいと思います。受験問題の解法を効率よく求めようとするだけでは、一番大切な壁を突破できないのではないかと、直感します。
学校生活には、机上の勉強だけでなく、傾聴・発表・対話などの機会が用意されています。わたしたちは、それらの機会をとおして、もちろん、失敗も含めた体験から得たものをとおして、人は成長するというストーリーを信じたいと思っています。中学から入学すれば、大学受験まで6年あります。急がばまわれというと、陳腐かもしれませんが、実感です。
それにしても、公立一貫型(適性検査型)入試問題の作問過程について、取材というかたちで引き出していただいたのは、これまであまりなかったと思います。右田副校長のコメントは、その意味で、とても貴重なものかもしれません。
市川さんの取材によって、本校の多様な入試問題の作成にあたっている教員たちに、あらためて、敬意を感じた次第です。
校長 富士晴英