3月末に休校延長となってから、業務や生徒対応のオンライン化が急速に進みました。
とりわけ、緊急事態宣言が出る数日前からは急加速。
このような事態に備え、2月末の休校決定時からテレワークに向けての準備を影ながら進めていました。
何もかもが初めてのこと。
オンライン授業の情報収集や実際にオンライン授業を開催してみたりと、まずは「自分がやってみないと」という思いで手探りをしていました。と同時に、オンライン会議システムや授業支援アプリの設定・教員向けの操作方法のレクチャーなどなどを考えたり。
一番念頭においたのは「生徒・教員たちがストレスなく使えること」でした。
そんな中、一度決まったことが翌日には変わってしまうということを、何回も経験しました。
そして、この現状には「答えがない」ということ、我々の日常はいかに「答えを求めて生活をしていたのか」「答えという安定を求めていたのか」ということを痛感しました。
4月第2週から、オンラインHRとオンライン授業が各学年で展開開始。教員も生徒も初めてのオンライン。
私にとっては、今まで準備してきたことがスムーズに展開できるのか、障害は発生していないかと不安な日々でした…。
オンラインでやってみての経験や感想を教員同士でシェアしているとき(オンライン上です)、「生徒たちがオンラインで集まってクラス会をし、今できることを対話している」ということが話題になりました。生徒たちが現状を考えてオンラインで集会し、社会に柔軟に対応して行こうとしていく姿を垣間見た感じです。
そして「普段出来ないこと・普段できない内容で楽しい学び」というコンセプトでのオンライン授業の学びを喜んでいるというです。
そして、生徒からの『一方的な学びではなく(おそらく受け身的という意味だと思います)、コミュニケーションが大事。共通課題に対して、議論や意見交換する場があれば、「深い学び」になるのではないか。そのような学びをすごくやってみたい。』という言葉が出てきました。
生徒たちはこのようなニーズを今持っているのか、このニーズに応えるために何かできることはないかと、モヤモヤ考えてみることにしました。
自分が今、子供たちにできることは何か・・・。
そして思いついたのが、教科「理数インター」の授業コンセプトである『答えのない学び』を、教室ではなくて、このオンラインの場でやってみたらどうだろう。
やってみたいという有志だけでも集まってやってみると、深い学びができるのではないか。オンライン授業というものが、「答えのない取組」だからこそ、チャレンジしてみる価値があるなっと。
ということで、平時ですと来校していただいて、教科「理数インター」の学びを体感していただく「体感授業」というものを行っているのですが、オンラインでやってみることにチャレンジしてみたいと思います!
もちろん、この取組に「これが正解」「こうやれば良い」という答え・マニュアルはありません。手探りしながらのチャレンジです。
答えのない学びに一緒にチャレンジしてくれる小学生たちと対話を通し、深い学びができたらなぁ、これに賛同していただける人たちとオンライン上で出会いたいなぁと思っています。
教科「理数インター」の授業コンセプトは卒業生の何気ない言葉からスタートしたのですが、またしても何気ない生徒のメッセージで心を動かされました。生徒たちに感謝です!
高等部教務部長 教科「理数インター」主任 米澤貴史