マイノリティーとは少数派のことです。
国によっては「女性」や「高齢者」「障害者」「外国人」がマイノリティーと捉えられているところもあります。
マイノリティー(minority)という言葉は「マイナー」(minor)という言葉と関連していますがもともとこの言葉は質的に重要ではないということを指していて、昔では女性の場合、「この社会において重要性がない」という意味でした。
私は小学時代の3年間を海外で過ごしました。
もちろん私はその国の母国語である英語が喋れなかったり、文化であったり、食生活であったり、現地の人とは色々な意味で異なった私はマイノリティーな人種でした。
いきなり現地の学校に入学した私は不安と怖さばかりでした。
今までに私が喋っていたのは日本語。
クラスメートや先生が喋るのは英語。
現地では当たり前だったことが全て新鮮に感じました。
日本で生活していた私には感じることのなかった「自分は外国人」ということをその瞬間強く感じたのを今でも覚えています。
それでも現地の子は外国人という一種のマイノリティーである私を受け止めようとしてくれました。
そのおかげですぐに学校生活に馴染むことができました。
ある程度のレベルの英語がわかるようになった時、授業でディベートを行ないました。
私はそのディベートで一つ大きなことを学びました。
ディベートでは二つの「賛成派」と「反対派」に別れます。
何について話したかは覚えていないのですが、明らかに賛成派に人が偏っていました。
私も賛成派側の人間でした。
私は二つの賛成派と反対派に別れた時、片側に人が偏っていたのを見て「ああ。賛成派が勝つんだろうな」と思っていました。
ですが反対派の生徒達は諦めることはなく、一生懸命に自分の意見を主張していました。
賛成派の生徒達も自分達の意見を述べるだけではなく、マイノリティーである反対派の意見をすごく真剣に聞いていました。
そうやって意見を沢山交わし最終的に自分は「賛成派」か「反対派」かを選ぶ時、ほとんどの人が反対派に意見を変えていました。私はそこから、マイノリティーであることはマジョリティーである人から軽蔑的な目で見られるのではなく、逆に尊敬的な目で見られているということを学びました。
マイノリティーの人々が意思を強く貫くことで、マジョリティーの人々が思いつかなかったような意見や、世界が広がるのではないのかと思いました。
マイノリティーとはもともと「重要性がない」という意味がありますが、新しいことを見つけるきっかけとなるという面で、社会においてマイノリティーは必要不可欠であると思っています。
いずれマイノリティーな意見がマジョリティーとなることもあると思います。
そうなると今度はマジョリティーな意見が少数派となります。
マジョリティーとマイノリティーのお互いの意見を尊重していくことで最終的にベストな答えにたどり着くことができるのではないかと思います。
海外から帰ってきて、こうやって日本の学校に入学した時、日本では同調圧力など、周りに流される人が多いなと感じました。
周りからの視線が怖くて、リスクをとってまで自分の意見を主張する価値がないと考えているからだと考えられます。
ですが、やはり物事をよくしていくには、出来るだけたくさんのソースが必要です。
ソースは目に見えた確定的な事実のみではなく個人の主観も大切だと思います。
マイノリティであろうと自分の意見に自信を持ち、しっかりと発信していくことでより良い結果につながるんではないかと思います。
私は今年、中学に入学して初めの年ということもあり、中学校生活に慣れるだけで精一杯でした。
そのためあまり自分の経験だったり、思うことを自分から発信できずに1年が過ぎてしまいました。
来年自分は2年生になり、中学校では中立のポジションになります。新しく後輩もできます。
後輩に自分から積極的に困ってることがあったら助けに行ったりし、先輩や後輩からも信頼のある人でありたいと思っています。
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新中学一年生の皆さん。
最初は「中学校」という新しい環境になるので不安も多いのではないかと思います。
ですがそれは新入生みんなが感じています。
私も最初はそうでした。
特に友達ができるかどうかについてはすごく不安でした。
ですが入学してからすぐに友達ができました。
やはりそこで大切だったのは自分から自分を発信して行くことでした。
是非自分から積極的に動いてみてください!
待ってます!
共学部 中学1年(新2年生)H.H
生徒ブログ「1年間の成長を教えて」シリーズです。
こんな感覚で1年間を過ごし多くのことを学んでくれたことに誇りに思い、彼女のような経験を文章にしてブログにてみんなに伝えてくれたことを感謝しております。
新1年生になる帰国生の方々。宝仙学園にはこんなに素敵な先輩がいますよ。安心して「知的で開放的な広場」のメンバー入りしてくださいね。私も待っています。
入試広報部 石黒絵理