みんな
2011.3.11.の時は、サンドイッチ&おにぎり。
今回は、先生方の、渾身の、学年末試験問題。
味わってくれい。
富士晴英
学年末試験が中止になり、生徒たちはさぞ大喜びしているだろう。オトナたちは安直にそう考えます。もちろんどこかにはそういう気持ちもあるでしょうが、そんなコドモだけではありません。昨日、一昨日と生徒たちと話しているときに、こんな言葉が聞こえてきました。「冬休みから勉強に向き合えるようになった。今回のテストで結果を出そうと思っていたから残念だ。」「やっとネット依存を断ち切れたばかり。成績を上げて親を見返そうと思っていたのに。」等々。生徒たちは、決してテストがなくなって小躍りしているだけではないのです。
定期テストの目的は順位付けではありません。学習範囲の理解度や学習の進捗状況を確認するためのものです。それは学習者にとっても、教える側にとっても言えることです。テストが中止になっても、生徒からその機会を奪うものではありません。上述のような生徒の声にも応えるべく、われわれが作問したテスト問題は明朝、一斉に生徒に配信されることになっています。
本来教室で受験したであろう、同様の環境で問題に取り組むことを生徒に求めます。自己採点をし、分析することで到達度の確認をし、しっかり復習することで新年度へ備えるよう伝えるつもりです。そして自己採点の結果をわれわれにも返信するよう、協力を依頼します。それは授業者にとって不可欠なフィードバックだからです。
今回の措置が教員・生徒双方にとって意味あるものになることを願っています。
(高等部教頭・右田邦雄)
中学生のみなさんへ
学校が突然休みになって今日で三日目、どのように過ごしていますか。
本来なら今日から学年末試験が始まるはずでしたね。
テストが無くなって、喜んでいる人も多いかもしれませんね。私が中学生だったらきっとそうです。
でも一方で、それが部活動の試合や発表会であったらどうでしょう。ちょっと想像してみてください。目標にしてきたものが無くなってしまうその虚しさを。
今回のテストも、やらなければならないものだったから、という理由だったかもしれませんが、君たちはそれを1つの目標にして今学期準備をしてきたはずです。
私たちも試験問題を準備するとき、君たちの顔を思い浮かべながら、授業中のやり取りを思い出しながら問題を作っています。
「この問題は少し易しすぎるかな?」「この問題は大切なテーマだ。授業中にも何度も取り組んだから、多くの生徒に正解までたどり着いてほしいな。」「この問題は授業中にやったことの応用だな。少し難しいかもしれないが、チャレンジしてほしいな。」などなど。
そもそも、テストは、成績をつけるためだけのもではありません。普段の授業と同じように、君たち一人ひとりと私たちの大切なコミュニケーションの場です。私たちがメッセージと共に、君たちに “さあどうだ” と問題を出す。そして君たちが全力でその問題に取り組み、そのメッセージに応え、その回答(解答)を投げ返す。そしてそれを今度は私たちが受け取る。
今回、そのような機会である学年末試験がなくなってしまったことは本当に残念です。
そこで、今日から行うはずだった学年末試験の問題とその解答を送ります。本来の試験は、残念ながら行うことはできませんが、是非、各自、自宅でその時間を設定して、問題に取り組んでください。そして、私たちからのメッセージを受け取り、そのメッセージに応え、その回答(解答)を投げ返してください。
それができる君たちであることを期待しています。
(中学部教頭 塩沢 潔)