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凱風快晴(校長with広報室blog)第1回『矜恃と呑気』

2019/6/24

season3です。
タイトルは、あの北斎の、あの一枚です。
もちろん、「神奈川沖浪裏」はじめ、連作の「冨嶽三十六景」に感激した経験から、このタイトルです。

田舎の野球少年だった私が北斎と遭遇したのは、美術館ではなく、
お茶漬けの○○園の商品を買うとついてくる北斎と広重のカードだったと思います。
なんだかすごい構図だなと、小さいカードからも、感得したものでした。

さて。「凱風快晴」。
この呑気な命名と、独立峰たる凛々しさが、沁みます。
うちに矜恃を秘めつつ、呑気に構える。
生徒たちにとって、安心でき、信頼できる大人になりたいものです。

富士晴英

ところで。
広報室には、芸術家がいます。
その一人、荻島あつみさんより、コメントをいただきましょう。


富士校長よりバトンが回ってきましたので、失礼いたします。

芸術家の荻嶋です。とは言い切れませんので、美術科教員の荻嶋です。
…とは言いつつ、作家として制作の活動も続けているので、「芸術家」なのは嘘ではありません。
教員でありながら、つくることは決してやめずにいます。

私も専攻は版画、しかも木版画なのでかかわりは深く、浮世絵はとても好きです。

「富嶽三十六景」。そこに描かれる様々な富士、三六の景色や、その時代を生きた人々の姿。
構図や色合いの美しさだけでなく、見たことのないような迫力や、
おもわずくすっと笑ってしまう世界観など、昔も今も変わらずに人々を引き付ける魅力がいっぱいです。

このブログも、見てくださる方々が引き付けられるよう、
本校の魅力を、今後もたくさんお届けしていきたいですね!校長!
わたしも頑張ります!

校長の選んだ「凱風快晴」。
名前もすがすがしくって素晴らしいですが、私が好きなのはこちら。

「尾州不二見原(びしゅうふじみがはら)」です。
桶屋の富士 とも呼ばれています。

遠く、桶越しに見える、ちいさな青い富士。それを背に、せっせと桶を作る職人。
(今ではかなり少なくなってしまった、醤油を作るための木桶の職人だと思います…)

平凡な日常や普通の人々。
そんな彼らが主役となり、作品となり、、古き良きその時代と、それをずっしりと見守る富士の景色。
私はこの世界観に、本校にも似た空間を感じられるのです。

入試広報部(美術科教員)荻嶋

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