先日も触れましたが、経済誌系出版社から、中学受験特集号が相次いで刊行されています。
受験生の保護者、特に母親に対して、強いメッセージになると思うと、自分も意見表明したいという思いを抑えきれず、非力をかえりみず、一言申し上げる次第です。
「崖っぷちママ」の受験相談という座談会形式の記事がありました。
そこで、「私がこの子につらい思いをさせている」と、考えてはいけない。
「最後まで押し通すのです。あなたのためにやったんだよって。」
というコメントが、熟練の塾の先生から、おくられていました。
う~ん。でも、結果がかんばしくなければ、自分の選択が間違っていたのではと、さいなまれるのは、特に真面目な母親には、ありがちなことではないだろうか。
大切なことは、中学受験に挑んでよかったという実感を持てるようなアドバイスをすることではないか。
その為には、なんのために、中学受験を選択したのかという原点から、問い直すことだと思います。
私は、本校の説明会で、そのことを言い続けてきました。
昨年度は、懲りずに参加してくださった方から、同じ話を3べん聞いた、と言われたほどです。
それでも、私は、言い続けます。問い続けます。
中学受験の目的は、なんですかと。
我が身をさいなむ母親を解放しないと、受験生が解放されないからです。
不要な挫折感を味わうために、中学受験があるのではありません。
入学した中学に、楽しくかよってもらうこと以上に、12歳の子どもに、今、望むことがあるのでしょうか。
お子さんとご一緒に、受験対象校を訪問していただき、お子さんのインスピレーションと保護者の見識がマッチングするのかどうか、確かめてください。
偏差値やら世間体やらではなく、それぞれの親子ならではの、「絶対評価」で、受験校を選択してください。
言いたいことを言って、若干、すっきりしましたが、目的は、「崖っぷちママ」の解放です。
中野入試広報部長。
9月2日(土)午前中に、受験校保護者対象講演会やりましょう。
もちろん、受験生も歓迎です。
子どもに聞かせられない話なんて、ありません。
本校のPRは、なし。
ただし、教科「理数インター」を見学したい方々には、その時間を設けましょうか。
講演会のタイトルは、「崖っぷちママを救出せよ!座談会のような講演会」
で、いこうかな。
宝仙学園中学・高等学校
校長 富士晴英