現地に行かなければ、わからないことがあります。
アメリカ西海岸の合同説明会でお会いした小学生のお母様。「受験を考えると、今、グラウンドで遊んでいるわが子は、これでいいのかと…」「これでいいんですよ。やりたいことをさせてあげることが、一番大事です。」少し安心してくださったように拝見しました。
私は、田舎の野球少年でしたが、仲間とチームをつくっていった経験が、今に生きていると思っています。
メキシコシティでお会いした中学生のお母様。一家で、次回のスペイン語検定を受検するのだとか。「素晴らしいですね。ご縁があったメキシコを理解したいという家庭環境が、とてもよく理解できます。」
アメリカでも、一家で英検受検というご家庭がありますね。やはり素敵な保護者だと思います。
中西部シカゴにて。「いい学校とは、受験までに、持ち場で行なった最善の努力を、評価できる学校。入学後、学力を含め、人間として成長できるチャンスがたくさんある学校。」という私の持論に共感してくださるご夫婦も。
帰国生の持ち場での努力は、ペーパーではかる入試がすべてではないだろう。本校が世界現地入試で、一人ひとりの学習歴をskypeをとおして評価する入試を行なう根拠は、この思いからです。
東海岸では、とくに、編入試験への関心が。そもそも、ご家庭で帰国時期を決めることができないということは、受験生には、大いに共感力をもって対応しなければならないということになります。
編入時期も、試験問題も、カスタマイズしてあげないといけない存在です。
過去、編入試験で得点バランスがかなり心配な生徒がいましたが、そうなってしまう背景を理解しようとすることが、その生徒のこれからを支援することにつながります。
最後に。世界現地入試や編入試験での面接試験の準備について。自己肯定感をもって、持ち場での学習歴を言語化してみてください。自分のアイデンティティを確認する作業です。
私は、そもそも入学試験とは、通過儀礼ではなく、自分の現在地点を確認するポイントにあたるものだと考えています。
宝仙学園中学・高等学校
校長 富士晴英